部品事業

Parts

金型製造システム

金型製造において、3Dデータを駆使した図面レス工程化に取り組み、3Dデータを金型仕上げも含む全工程で活用することで金型製造を効率化しています。また、独自に開発した自動工具交換システム、ツインマシニングシステム等、ロボットを活用した現場の省力化と長時間無人での金型加工を実現しています。

3Dデータでの金型設計

自動工具交換システム

超精密金型加工技術と職人技の融合

弊社では時計部品を成形するための金型を製造しています。時計機構部品に求められる精度は1/1000mm単位。通常金型の10倍の精度を追求して加工しています。
又、時計の顔とも言える文字板の金型切削では ナノオーダー(1/1000μm)の目付加工により美しい意匠面を実現しています。

文字板金型

近年、中国製金型が日本にも多く輸入されており、コストの安い中国製の金型を使って生産するメーカーも増えています。
しかし弊社が作っているのはG-SHOOCKの顔となるパーツを生産するための型なのです。
こだわりを持って買い求めて頂くお客様もおります。Made in Yamagataの品質にご満足頂けるよう1型1型 山形カシオの金型職人が調整をおこなっています。

時計外装部品

金型組み立て調整作業

時計外装部品の金型

高難度成形品の生産

カシオ時計のムーブメントに搭載されるギアなどの内装パーツから、バンド、ベゼル、文字板などの外装パーツに至るまで、自社金型を使用して多くの樹脂パーツの生産を行っています。

成形事業開始以来、多種多様な成形品の生産から培ったノウハウを活かし、難易度の高い形状の樹脂パーツの生産にも取り組み、海外生産拠点の技術的な支援も行っています。

外装パーツ成形の様子

微細加工金型の成形品

樹脂パーツ各種

新しい成形材料の生産性検証や新技術の試作検証も、本社開発部隊と協力して行っています。

極小歯車の無人インサート成形

時計ムーブメントに搭載される極小歯車(ローター)のインサート成形を行っています。
ロボットと各種センサーの活用による自動生産システムを構築することで、人の手では困難な極小部品のインサート成形を可能にしています。
極小歯車のインサート成形はメインの成形現場とは別棟で稼働しており、遠隔監視することで安定した無人成形を実現しています。

極小歯車(ローター)

自動インサートシステム

監視カメラ画像

スパッタリング+薄膜塗装技術

スパッタリングにより、プラスチック成形品の表層に金属調の華飾を施す事が出来ます。
緻密な加工を施した立体感のある文字板、樹脂針などの高難度成形品に金属調の華飾を施す事で、高級感を与えることが出来ます。

極限まで追い込んだ薄膜塗装技術により、微細加工金型の成形品のデザイン性を損なうことなく、塗装を施す事ができます。
また、スパッタリングとの組合せによるカラーバリエーションの豊富さと高級感で、カシオらしさの表現に貢献しています。

高速スパッタリング装置

塗装設備のカスタマイズ化

微細加工を活かした華飾

超精密金型成形品への印刷技術

時計の顔となる文字板の文字や目盛り等はパッド印刷で実現しています。
パッド印刷は、凹凸面や三次元曲面への印刷が可能です。転写体として弾力性のあるシリコンパッドを使用し、文字を成形品へ転写します。

緻密な加工を施した立体感のある文字板では、形状に合わせてパッドの形状等、印刷条件を最適化する事で、繊細な文字や目盛り等を正確に印刷していきます。

これにより文字板の多彩な表現が可能となり、デザイン性向上に貢献しています。

シリコンパッドによる文字転写

パッド印刷により完成した文字板